泉 理恵子
(いずみ りえこ)

香川県 高松市
2016年1月開設

テューターになる前はどんなお仕事をしていましたか?

<黒板とテストから、物語と歌へ>
 高校で英語を教えていました。
進学校から通信制・特別支援まで、さまざまな背景をもつ生徒と関わる中で、「英語は苦手」「おもしろくない」とつらそうにしている姿をたくさん見てきました。
 本当は、英語を通してもっと自由に表現したり、自分の世界を広げてほしいという理想がありました。
 けれど授業では評価やテストが欠かせず、思うように力を引き出せないやるせなさを感じていました。

テューターになったきっかけを教えてください。

<きっかけはお隣さんの「きっとラボ・パーティが気に入るよ」>
 家族の転勤で退職し、子どもが生まれたことを機に「我が子にどんな英語教育を?」と考えるようになりました。
 私自身は学校英語しか学んだことがなく、高校英語の教え方しか知りません。
 そんなとき、庭で妖精のように踊っていた娘たちを見て、隣に住むラボ・パーティ会員のファミリーに体験会に誘われたのがきっかけでした。「きっと気に入るよ」と。
 そこで出会ったのは、大量の日本語と英語の中をからだいっぱいで『はらぺこあおむし』を表現するラボ・パーティの世界。
 まるでペンキを薄く何度も重ねて仕上げていくように、ことばを繰り返すことで深みが生まれる。
 そんなおもしろい英語の関わり方があるなんて、目からウロコでした。

普段はどのような活動をされていますか?

<子どものころの一冊が、成長しても心を動かし続ける>
 泉パーティには3歳から高校生までの子どもたちが集まっています。
 幼児さんは物語やソングバード(英語の歌や踊り)の世界を純粋に楽しみ、その中に自然に英語が入ってきます。
 工作が大好きで、英語と日本語を自然に取り込みながら子どもたちと一緒にお話の世界を形にしています。
 お話に出てくるクッキーを実際に作ったり、粘土で表現したり。
 ときにはお話の流れをすごろくボードにして、手を動かし、想像力を育みながら物語を味わいます。
 そうした活動の中で、子どもたちは英語を「勉強」としてではなく、自分の表現や発見を伝えるためのことばとして使い始めます。
 お話の世界を手で、声で、体で表すことが、そのまま英語の自然な習得につながっています。
 そんな工夫を考える時間が、私にとっても一番の楽しみです。

 中高生になっても「小1のときに取り組んだお話をまたテーマ活動(英語・日本語で語られる物語の劇表現)としてやりたい」と言えるほど、物語は心に残ります。
 時を超えて想いを馳せられるお話があるって、素敵ですよね。
 毎週の活動に加え、テーマ活動の発表会までは「お祭り」のような特別な期間。
 みんなで一つの世界を劇として創り上げていく過程は大変ですが、終わったあとには必ず「またやりたいな」と思える不思議な魅力があります。
 そしてこの「またやりたい」という気持ちこそが、英語をもっと自分のことばとして使ってみたい、表現してみたいという意欲につながっています。
 こうした積み重ねが、子どもたちが自ら英語を楽しみ、深めていく学びになっています。

テューターになってよかったこと、たいへんなことはなんですか?

<自由は、楽しさと手ごわさを連れてくる>
 よかったことは、子どもたちが日本語と英語の「ことば」を楽しく、体いっぱいに使えることです。
 紙の上では得られない自由な経験がここにはあり、子どもの成長に必要な要素がたっぷり詰まっていると感じます。
 これまで私自身が学んできた英語習得の理論ともつながり、

  • ● 大量のインプットとアウトプット
  • ● 身体表現を通して仲間と時間や感覚を共有する体験
  • ● 自然体験(アウトドア活動)や集団活動
  • ● 大きくなっても心に残る物語の教養

 これらがラボ・パーティの活動に自然に含まれていることに驚きました。
たいへんなことは、学校のように教科書や評価が用意されているわけではなく、子どもたちの様子を見守りながら、一人ひとりに合った成長軸を考え、各回の活動を一から創り出すことです。
 でも、その自由さこそがラボ・パーティの魅力であり、自分自身の挑戦を続ける力になっています。

これからラボでしていきたいこと,夢はなんですか?

<「ことばを楽しむ体験」を、一人ではなく仲間と共に広げていきたい>
 私が学生の頃にはなかった英語の習得方法。新しいようでいて、実は人が本来持っている自然な学び方です。
 採点や評価をされない温かい場所で、「ことばを楽しむ体験」を一人でも多くの子どもたちに届けたいと思います。
 そして、それは私一人の力では実現できません。香川、四国、全国で活動するラボ・テューター仲間とのつながり、キャンプや海外ホームステイプログラムなど、個人を超えた組織の力があるからこそ可能になります。
 その環境に感謝しながら、これからも子どもたちと歩んでいきたいです。

どんな方にラボ・テューターをお勧めしたいですか?

<自分らしい「マイラボ」を>
 英語教育を新しい視点で表現したい人。自分の経験や専門性を生かして、自分らしい「マイラボ」(マイ・ラボ・パーティ)をつくりたいと考える人に、ラボ・テューターという道をぜひおすすめします。