清水 尚美
(しみず なおみ)

千葉県千葉市
2017年12月開設

テューターになる前はどんなお仕事をしていましたか?

 大学の英米語学科を卒業後,外資系ホテルでブライダルコーディネーターとして働いていました。その後,結婚から子育ての期間はしばらく仕事からはなれていましたが,この間,資格を取得し,長女が幼稚園に入るタイミングで介護職に転職しました。
 それから10年,多くの人生の大先輩に寄り添う中で,寛容の心と,コミュニケーションの大切さを実感しました。現在は,ラボ・テューターとして,また,正課教育プログラムで通っている幼稚園でみんなの先生として,仕事を兼業しています。

テューターになったきっかけを教えてください。

 私の長男が入園した幼稚園でラボ・パーティ活動を行っていた先輩ラボ・テューターとの出会いです。この幼稚園では,長年にわたり,ラボ・パーティ正課教育プログラムを取り入れており,英語の歌を臆せず自然に口ずさむ園児たちに驚きました。
 すぐに長男は先輩ラボ・テューターの教室に入会しました。
 その後,先輩テューターがラボ・パーティを退任することになり,後任としてテューターの活動をしないかと声をかけていただきました。パーティ(教室)に来ている子どもたち(当時年少~)が,国際交流(中学生以上が参加できる海外ホームステイプログラム)に参加できる中学生以上年代になるまで,誰かがその役割を引き継ぐ必要があると感じ,すぐにテュータースクールを受講しました。

普段はどのような活動をされていますか?

 普段は0〜3歳の親子クラス,幼児クラス,中高生・大学生クラスなど,幅広い年代の子どもたちを対象に活動しています。
 また,幼稚園では保育時間内に行われるラボ・パーティの正課教育プログラムを担当しており,短い時間ではありますが,子どもたちと一緒に学び,遊ぶことを大切にしています。
 ラボ・パーティの活動を通じて,たくさんの子どもたちと関わることができるのは,とても充実した時間です。

テューターになってよかったこと,
意識していることはなんですか?

 テューターになって良かったことは,子どもたちの成長を長期的に見守れることです。
 他の習い事では,これほど長く子どもたちと関わる機会はなかなかありません。しかし,ラボ・パーティでは,最長で大学卒業まで関わることができ,その成長の一部に自分が関わっていることは,非常に貴重でやりがいがあります。
 子どもたちが一つ一つの壁を乗り越えて成長していく姿を見ると,私自身も勇気づけられます。また,保護者の方々と一緒に子どもたちを見守り,親子のコミュニケーションをサポートすることも,私にとって大きな意味があります。
 意識していることは,デジタル社会で育ち,多様な価値観をもつ世代の保護者と向き合うとき,短い時間で成果や結果を求めるのではなく,ラボ・パーティの長期的な視点で活動を行う重要性を丁寧に伝えていくことです。

これからラボでしていきたいこと,夢はなんですか?

 私の夢は子どもたちと一緒に成長できるテューターになること,そしてパーティ(教室)を子どもたちにとっての”第三の場所”にする,ということです。
 先生のように「教える」のではなく,子どもたちと共に悩み,考え,寄り添える存在でありたいと思っています。
 子どもたちが自分の意見をしっかり表現できるようになり,人と協力する力を身につけられるよう,普段のラボ活動の中で見守り,サポートをしていきたいです。
 私がパーティを引き継いだ時に幼児だった子が,中学生年代となり,次々と国際交流を経験してきました。その成長を間近で感じ,喜びでいっぱいです。これからもより多くの子どもたちや保護者に異文化交流のすばらしさを伝えていきたいと思っています。また,私自身もラボ活動を通じて,多様な経験を積み重ね,スキルを磨いていきたいと思っています。

どんな方にラボ・テューターをお勧めしたいですか?

 子どもが好き,物語・絵本に興味をお持ちの方にラボ・テューターのお仕事をお勧めしたいです。
 ラボ・パーティにはマニュアルはありません。子育てもそうですが,育児書どおりに子どもは反応しないこともあります。子どもたちの,予期せぬ行動,その驚きと発見を楽しみつつ,子どもたちの興味や関心に応じてプログラムを自分で組むことができる方には,さらにおすすめします。
 私も子育てを始めたころは,ガチガチの真面目人間だったのですが,様々な背景を持つ子どもたちと触れ合うことで一緒に成長してこられました。ラボ・パーティは,子どもたちだけでなく,テューター自身にとっても,ことばだけではなく『心が育つ場所』であると考えています。