小池 安奈
(こいけ やすな)
千葉県松戸市
2017年4月開設
テューターになる前はどんなお仕事をしていましたか?
外資系メーカーの日本支社で5年間秘書業務をしていました。本社のアメリカからだけではなく,アジアにある各支社からさまざまな国籍の方が来日する環境で,英語ネイティブと言われていない国の方々と英語を通して交流することは,その方の国民性や文化を知るとても貴重な経験となりました。学校で教わった英米の言語としての英語だけではなく,「国際共通語としての英語」,「日本人らしい英語」,「コミュニケーションとしての英語」を経験することができたのは,私の人生の宝物です。
テューターになったきっかけを教えてください。
子どもの出産をきっかけに,育児に専念するために専業主婦になりました。3人の娘の子育てがひと段落し,育児と両立させながらできる仕事はないか考えました。そんな時,学校から「将来の夢」について考える宿題を出された長女に,「ママは何になりたい?」と聞かれました。「夢=子どもの夢」という思い込みがあった私にとって,この質問にはう~んと考えさせられました。今から新しい夢を探すなら,好きなことを仕事にしたい! そこから,児童英語に関わる仕事がしたいと考えるようになりました。
私の英語の原点は,父の影響で幼少の頃から親しんだ外国映画でした。スクリーンに映る登場人物が話すことばや文化にあこがれ,ことばをまねたりディクテーションをしたり。ですから,ラボの教材である歌やナーサリー・ライム,絵本や物語を通して英語を体得していくメソッドを知った時,これだ! と感じました。
テューターの仕事を知るために資料請求をしたところ,事務局の方が丁寧に対応をしてくださり,テューター・スクールという講座があることを知りました。スクールで出会った事務局や先輩テューターの方々,そしてテューターを志したメンバーと実りある時間を過ごし,ラボ・テューターとして開設し,「児童英語に関わる仕事をする」という私の夢が叶いました。
普段はどのような活動をしていますか?
火曜日にプレイルーム年代(0~3歳児)と中学生クラス,水曜日と金曜日に幼児~小学生クラス,合わせて週に4回活動しています。毎週のパーティでは,ソングバード(歌)やナーサリー・ライム(わらべ歌)を通して英語のリズムに親しみ,年に3回ある発表会に向けて,ラボ・パーティが教育の主軸にしている「テーマ活動(英語と日本語で行う劇活動)」に取り組んでいます。
クラスの子どもたちはいつも,元気いっぱいです。テューターから一方的に知識を教えるのではなく,子どもたちどうしで学びあう姿勢を大切にしていますので,クラスの主役である子どもたちの意見を取り入れたリクエスト・タイムももうけています。また,本との出会いは子どもの一生の宝になると思いますので,英語・日本語に関わらずプレイルームから小学生年代のクラスでは絵本の読み聞かせも大切にしています。絵本を真剣に見つめる子どもたちの表情を見ていると,とても幸せな気持ちになります。そして,世界を知り異文化にふれるきっかけにしてほしいと思い,年間を通して世界の文化にふれるイベント(イースター,ハロウィーン,クリスマスなど)を楽しんだり,ラボ国際交流プログラムで海外から来日した青少年を招いての交流会を行ったりしています。
テューターになってよかったこと,
たいへんなことはなんですか?
テューターになってよかったと思うことは,自分自身を成長させてくれる出会いや経験がたくさんあることです。ひと言で表現するのはとてもむずかしいのですが……,ラボは「人とつながっている」と感じます。自分が関わる人の数だけ,その先につながる人がいます。今の子どもたちは便利さと引きかえに,この「つながり」を少しずつ失ってきているのではないでしょうか。
ラボでは,毎週のクラスを基軸にしながら,年齢に応じて成長を支え,うながしてくれるような体験がたくさん用意されています(発表会や他の先生のクラスとの交流,全国で行われるキャンプ,アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・中国・韓国とのホームステイ交流など)。このような体験を通して子どもたちは人の輪の中で心から遊び,英語とともに社会で生きぬく底力を身につけていきます。そして長い年月をかけて子どもたちの成長を間近に感じながら,私自身も成長するチャンスをいただいています。「習うは一生」といいます。ラボでの体験を通して,英語力,コミュニケーション力,対応力などをブラッシュアップしていくことができますし,何より,つながった人の数だけ多くを学ぶことができます。
たいへんなことは,決められた指導マニュアルがないことでしょうか。子どもの年齢や個性に合わせてプログラムを作ることができる,という点ではマニュアルがないことはとても魅力的なのですが,子どもたちはエネルギーと好奇心のかたまりです。一生懸命考えたプログラムも,自分の思い描いた通りに進まない大変さがあります。「自由ほどむずかしいものはない」と痛感しますが,テューターから子どもへという一方通行な学びではなく,相互に学びあうことがラボの教育です。一人ひとりに寄りそえるように,しっかりと準備することを大切にしています。そして,笑顔と元気なあいさつ! 子どもたちに教わることもたくさんありますが,これだけは負けないようにしています!
これからラボでしていきたいこと,夢はなんですか?
交流を通して,世界中の人たちとつながることです。国際交流を目指している子どもたちを全力で応援し支えること,そして海外からの青少年のホームステイ受入れにも挑戦し,子どもたちに視野を広げる経験をさせてあげたいです。
ラボ・パーティは,「いろいろなあり方」があっていい場所です。歌が好き,踊りが好き,お絵かきが好き,本が好き,英語が好き,人と交流するのが好き,みんなの話を聞くのが好き,いろいろな「好き」があっていい場所です。“Each of us is unique.”人は十人十色。クラスが終わった後に,「今日も楽しかったね。」と子どもたちが笑顔で言えるような教室であり続けたいです。
どんな方にラボ・テューターをお勧めしたいですか?
子どもが好きな方,体験や交流,人とのつながりを大切にしている方におすすめしたいです。百聞は一見にしかず! ですから,情報だけではなく,ぜひ実際にテューター・スクールを体験してみてはいかがでしょうか。私自身が家族,先輩テューターや事務局の方々から背中を押してもらったように,このホームページをご覧になっているみなさんにもステキな出会いが待っていますよ。