井村 恵
(いむら めぐみ)

愛知県大府市
2008年11月開設

テューターになる前はどんなお仕事をしていましたか?

 情報処理会社に就職し,プログラマー,システムエンジニアの仕事を8年していました。大変な重圧も感じましたが,プログラミングや,情報システムの構築の作業は楽しさもありました。出産を機に退職し,専業主婦になりました。

テューターになったきっかけを教えてください。

 長女が4歳の時近所でやっていたラボ・パーティに入会し,保護者としてラボ・パーティのことを知るようになりました。ラボに入会してから知ったのですが,ラボには毎週のクラス以外にもたくさんの活動がありました。発表会やクリスマス会などのパーティのイベント,家族で参加できるファミリーキャンプ,他パーティと合同で行うお楽しみ会,他パーティに通う大学生が自分のパーティを訪問して一緒に活動してくれるカレッジシップなど,「こんな活動もあったのか」と驚いていました。
 そのような活動を通じてわが子も,知らない間にラボのお話を覚えてしまって自分で紙芝居を作りそっくりそのまま聞かせてくれたり,ラボのお話に出てくるセリフを妹に言っていたり,発表会で覚えた英語を他のお話でも出てくることに気づいたりなど,物語を通してたくさんの成長を見せてくれるようになりました。
 そして,ラボの高大生が,小学生に優しく接し,幼児も上手にあやして一緒に活動するのを見ると,とても微笑ましく,嬉しく思いました。保護者に対してもしっかりと自分の意見を持ち,さわやかな態度で話をする高大生の様子を見て,わが子もこんな子に育ってほしいと思うようになりました。
 私自身も,パーティ内の保護者同士が仲良くなったり,ファミリーキャンプに参加して県外の保護者の方と出会って新しい世界が広がっていき,交流する楽しさを知るようになりました。
 また,私は学校英語しか勉強したことがなく,そのような英語は楽しさがなく,あまり好きではありませんでした。しかし,ラボ・ライブラリー(英語と日本語で録音されたラボの物語教材)を毎日聞いていると,ある日突然英語がクリアに聞こえてきて驚きました。英語が聞こえると,単語もどんな意味だろうと気になってきて,自分から興味をもって学ぶようになりました。私もラボの子どもたちと同じように,学校の勉強とは違う,ラボの英語をどんどん楽しむようになっていきました。
 入会して6年経った頃,子どもが所属していたクラスのテューターからプレイルーム(3歳未満親子クラス)の入会候補者がいるので,テューターの仕事をしてみないかとお誘いがありました。自信はなかったのですが,サポートをして下さるということで,やってみようかなと思い,テューター・スクールを受けることにしました。

普段はどのような活動をしていますか?

 現在は未就園児グループ,小学生グループ,未就園児から小学生低学年グループ,中高大生グループで活動しています。英語の歌やテーマ活動(英語と日本語の劇表現)に加えて,各グループのメンバーに必要と思われる活動も行っています。
 ラボでは育てたいものが英語だけでなく,他にもたくさんあります。工作や絵が好きな子がいればその時間を取ったり,人前で話したり,人をまとめるようなリーダーシップを高めたいと思う子がいれば,その日のリーダー係として前に立ち,クラスの活動の司会進行や,みんなの意見をまとめてもらったりしています。発表会やクリスマス会などのイベントではプログラムを考えてもらって司会も任せています。上手にできなくても経験することを大事にしています。
 英語は無理に単語の意味を教えたり,文法の話をすると急に子どもの表情が沈んでしまうことがあるため,ラボ・ライブラリーの中から興味が沸くような英語を見つけて話題にしてみたり,クリスマスソングをみんなで歌ったりと自然に英語を楽しめる工夫をしています。ラボ・ライブラリーには世界の物語があるため,地図を見たり,その国の服装や道具などの文化を絵本を見て話し合ったりと,興味は無限に広がっていきます。

テューターになってよかったこと,
たいへんなことはなんですか?

 よかったことは,子どもたちの成長を感じたことです。毎週のように,誰かが成長を感じさせてくれるので,いつも小さな感動に包まれています。赤ちゃんだった子が英語の歌を歌って踊れるようになったり,テーマ活動では役になりきってセリフをいい,本当のできごとのように動いていたり,ラボ・ライブラリーを聞きこんで英語も日本語も覚えて発語していたり,自分中心だった子が年下の子の面倒をみるようになったりと,やらされるのではなく,自分から自由に行動できるラボだからこそ,さまざまな感動が起こるのだと思います。
 たいへんなことは入会候補者や,会員,保護者にラボを理解してもらうことです。英語だけではなく,さまざまな活動で総合的に子どもを育てるラボの教育プログラムは,本当は子ども時期に一番大切だと思っているのですが,一般的には英語のテストの点数だけが指標だったり,私が子どもの成長だと思っていることが本人や保護者にとっては成長と考えられていなかったりすることもあります。人の価値観はそれぞれに違うので,全く同じようにとはいきませんが,子どもたちのどんな成長をも一緒に喜べるような働きかけを工夫していかなくてはならないと感じています。

これからラボでしていきたいこと,夢はなんですか?

 たくさんの人に,ラボが大好き! と思ってもらうことです。ラボを子どもの時にやっていて本当に良かったと思えるようなパーティにしたいです。
 また,大変な仕事を自分から引き受ける子や,目立たないけど陰でサポートしている子がいます。人の役に立つ喜びを感じることができる子をラボの活動を通して育てていきたいと思っています。

どんな方にラボ・テューターをお勧めしたいですか?

 子育てを楽しめる方。自分の子ども以外に0歳の赤ちゃんから大学生までの子どもの成長過程を見届けられるのがテューターの特権です。子どもたちのキラキラした瞬間に立ち会える素敵なお仕事です。
 自分自身も苦労や失敗を重ねながら成長していけるので,「自分育て」も楽しみながら,ぜひラボ・テューターというお仕事に挑戦してみてください。