牧内 裕子
(まきうち ゆうこ)

神奈川県横浜市泉区
2009年11月開設

テューターになる前はどんなお仕事をしていましたか?

 国内航空会社の客室乗務員として7年間働いていました。国内線乗務でしたが,休みを利用して海外を旅行するのが楽しみでした。日韓ワールドカップ(2002)開催時には,世界各国のサッカー選手やファン,記者や報道陣が乗客となり,英語が共通言語であることを実感しました。第1子出産を機に航空会社を退職後,まだことばを話せない赤ちゃんと手や指を使って会話する,イングリッシュ・ベビーサインの講師として働きました。今思えば,いろいろな人と接しながら,好きな英語を使える環境を選んでいたのかもしれません。

テューターになったきっかけを教えてください。

 イングリッシュ・ベビーサインを卒業した息子の次のステップを考えていた時に,ひとりの「ラボ・テューター」と出会い,はじめて「ラボ・パーティ」を知りました。そのテューターは本当に素敵な方で,大らかで温かく包容力があり,子育てについて色々と相談に乗ってもらいました。テューターの人柄に惹かれラボ・パーティに興味を持ち,息子が2歳になる頃体験教室へ参加し,入会しました。
 息子は初めての場所を嫌がる控えめな性格でしたが,ラボ・パーティだけは違いました。お友達と一緒に歌ったり劇ごっこしたりするのが楽しいようで,毎回元気に動き回りました。テューターがたくさん褒めてくれるのも嬉しかったようで,そんな息子の生き生きとした表情に,母親の私も楽しんで参加することができました。教室だけでなく,家でもCDを流してラボ・パーティのプログラムをふたりで楽しんでいると,息子が自然と英語を真似て口に出すようになり驚きました。子どもたちが想像力豊かにのびのびと楽しく活動しながら,英語を学べる環境に感動し,これこそ本物の英語習得だ! と確信しました。
 そこで,息子との時間を大切に,子どもたちの成長を温かく見守りながら働ける仕事であること。そして何よりも大好きなテューターから「今度はあなたがテューターになりなさい」と背中を押されたことがきっかけとなり,ラボ・テューターになりました。

普段はどのような活動をしていますか?

 我が子を含め,幼児から小学生まで約20名の子どもたちが3クラスに分かれて活動しています。毎週の活動では,英語の歌やナーサリー・ライムで,元気いっぱい身体を動かし心を解放したところで,子どもたちの大好きなテーマ活動(英語と日本語の物語の劇表現)に取り組みます。子どもたちの物語のとらえ方はさまざまで,時には大人が想像しないようなところに着目し,表現することがあります。子どもたちの自由な発想に私がハッとさせられたり,学んだりすることが多いのです。それが面白く,私も子どもたちと一緒に物語の世界で夢中になっています。
 週一回の活動以外に,発表会やハロウィン,クリスマス会などは3クラス合同で行い,小さい子から大きい子まで一緒に楽しく活動しています。大きい子は小さい子のお世話が大好きで,小さい子は大きい子と遊べるのが嬉しくて,毎回楽しみにしているようです。こうした異年齢の活動から,思いやり,協調性,リーダーシップなど英語力だけでなく様々な力を養うことができるのもラボ・パーティの魅力です。

テューターになってよかったこと,
たいへんなことはなんですか?

 息子たちと共通の話題が増え,子育てが楽しくなりました。動物園でやぎを見れば「がらがらどんだ!」「本当だね! あの角が大きいのが大やぎかな?」,カバを見れば「ヒッポだ! ワニはいないよね?」。また,強い風が吹けば「とぷうがけんかしてるんじゃない?」など,物語の話で盛り上がります。主人だけ置いてきぼりになり,かわいそうになることもありますが,物語を一緒に楽しんでいるからこそ共有できる特権です。
 また,我が子だけでなく,子どもたちひとりひとりの成長を長く見守ることができるのは嬉しいです。子どもの成長のスピードはひとりひとり違い,急に成長する子もいれば,立ち止まる子もいます。そんな子どもたちの「できた!」に立ち会えた時,保護者の方々も一緒にみんなで喜びます。子どもと保護者の繋がりが,いつの間にかひとつの大家族となり,たくさんの大人が子どもたちを見守り支える環境が自然とできていました。こんなに温かで幸せなことはありません。
 そして,たくさんの素晴らしいテューターの仲間に出会えたことも外せません!
 テューター同士の研修の中で,指導者として,また母親として得るものが多くあります。
 大変なことは,異年齢で縦長の環境を持続できるよう,募集活動を怠らないことでしょうか。小さい子は大きい子に憧れや尊敬を抱き,「自分も大きくなったら,あんなふうになりたい。小さい子に優しくしたい!」と強く思います。その未来のために,募集を頑張り続けることは大変ですが,子どもたちのため,と思えばやりがいに変わります。

これからラボでしていきたいこと,夢はなんですか?

 来年,我がパーティで初めて一ヶ月の北米ホームステイ交流に参加する子がいます。その子たちのチャレンジする姿,成長した姿に刺激されて,パーティの子どもたちがラボのいろいろな活動に積極的にチャレンジしてほしいと願っています。
 私は17歳の時,バドミントンの親善試合でオーストラリアを約1週間訪れたのが,初めての海外体験でした。その時に自分の思いを伝えたいのに言葉にできず,身振り手振りで頑張った苦い経験が,英語を猛勉強するきっかけとなりました。チャレンジしたからこそ見えてくるものが必ずあるはずです。私自身の夢としては,いずれシャペロンとして,国際交流に参加する子どもたちを引率したいと考えています。

どんな方にラボ・テューターをお勧めしたいですか?

 子育て中のママにお勧めします!
 たくさんの子どもたちや保護者の方々,先輩テューターと接することで,自分自身の視野が広がり,子どもだけでなく自分も成長することができます。忙しくはなりますが子育てが楽しくなり,充実した日々を過ごせますよ!