
坂口 智佳
(さかぐち ちか)
神奈川県 相模原市
2021年1月開設
テューターになる前はどんなお仕事をしていましたか?
結婚後すぐに主人の海外赴任が決まり、アメリカ・ミシガン州で2年間暮らしました。
その間、現地の日本人の子どもたちに英語を教えたり、現地の小学校でボランティアをしたりと、子どもたちと関わる時間を過ごしていました。
日本人、アメリカ人に関係なく、どこまでも素直でエネルギーにあふれてる子どもたちと関わることで私も元気をもらっていました。
現地の小学校のボランティアでは、日本文化を紹介する時間もとってもらえて、一緒にソーラン節を教えて踊ったり、全員の名前を漢字の当て字で書いてプレゼントしたりしました。
また、読むのが苦手な子には、授業の間に別室でその子と英語を読む練習をしたこともありました。
また、その学校が主催でやっているサマーキャンプのお手伝いをしたこともとてもいい思い出です。
帰国後は小学校教員として勤務し、長女の出産を機に退職しました。
その後は、英語に興味がある親子に「英語って楽しい!」と感じられるきっかけをつくりたいと思い、親子向けの英語ワークショップを毎月開催していました。
これまでの経験を通して、英語は「勉強として覚えなければならないもの」ではなく、「いろいろな国の人とつながるためのもの」であり、「言葉を学ぶことそのものが面白い」ということを、子どもたちや保護者の方に感じてもらえたらという思いで活動していました。
「英語」と「子ども」、どちらも大切にしてきたこれまでの経験が、今のラボ・テューターという道につながっています。
テューターになったきっかけを教えてください。
長女が生まれてからの1年間、家でバイリンガル育児を模索しながら、手探りでさまざまなことを試していました。
英語の絵本を読み聞かせたり、日常の中で英語で話しかけてみたりと、「これでいいのかな」と悩みながらの毎日だったと思います。
1歳を迎えた頃、お友だちとも英語を楽しめる場をつくってあげたいと思い、いくつかの英語教室を体験して回りました。
当時の長女はとても人見知りで、体験に行っても恥ずかしがってうつむいたまま参加できず、親としてもどこかもやもやした気持ちを抱えていました。
そんなときに出会ったのがラボ・パーティです。
体験で出会ったラボ・テューターが、長女の様子を見て
「はじめてだからね、大丈夫よ」
と温かく声をかけてくださったことがとても嬉しく、今でも心に残っています。
これまで体験した他の英語教室では、活動の進め方や雰囲気に戸惑うこともあり、親子ともに居心地の悪さを感じてしまう場面がありました。
そんな経験があったからこそ、ラボ・パーティで「大丈夫」と受け止めてもらえたことが、何より嬉しかったのだと思います。
子育てを通して、私自身が絵本の持つ力や物語の魅力に改めて惹かれていきました。
英語だけを切り取って学ぶのではなく、日本語も大切にしながら、物語を丸ごと味わう中で自然と英語に出会えること。
その考え方が、これまで感じていた違和感に答えをくれたように思います。
また、「ことばが子どもの未来をつくる」というラボ・パーティのスローガンにも強く共感しました。
さらに、私自身が小学生から大学生まで地域活動をしていた中で、多くの人と出会い、キャンプや交流を通して成長してきた経験があるからこそ、子どもにも人との関わりの中で育つ楽しさを味わってほしいと感じるようになりました。
物語を通して母語も大切にしながら英語に出会えること、そして交流の中で子どもたちをみんなで育てていくラボ・パーティの考え方に強く共感し、 「私もこんな場をつくる側になりたい」と思い、ラボ・テューターの道を歩み始めました。
普段はどのような活動をされていますか?

火曜日と木曜日に、2歳から小学2年生までの子どもたちと活動をしています。
英語の物語や歌を軸に、体を動かしたり、役になりきって表現したりしながら、言葉を「使う」感覚を育てています。
活動の中では、ラボ・ライブラリー(英語・日本語で録音された物語教材)を通してたくさんの英語を耳にします。
子どもたちは意味が分からなくても、聞こえたとおりに声に出して表現しています。
気に入った言葉やフレーズ、歌などは、「遊び」の中で自然と口にするようになり、英語の歌を楽しそうに歌う姿も多く見られます。
まずは英語を「勉強するもの」ではなく、安心して使える音やリズムとして、体にしみ込ませていくことを大切にしています。
また、遠足や料理、工作、季節行事などの体験を通して、言葉と実生活がつながる活動も行っています。
近隣のパーティ(教室)との交流を通じて、年齢や背景の違う子どもたちと関わり合いながら、世界を少しずつ広げていく経験を重ねています。
テューターになってよかったこと、たいへんなことはなんですか?
小さい子が多いパーティなので、その日の気分や体調によって、思うように活動が進まないこともあります。また、個性もさまざまで、その子にあった声掛けや距離感を考え続けることは簡単なことではありません。
それでも、時間をかけて関係を築いていく中で、子どもたちがふと心を開いてくれた瞬間や、その子なりのペースで一歩を踏み出す姿を見せてくれたときには、何にも代えがたい大きな喜びを感じます。
これからラボでしていきたいこと、夢はなんですか?
これからラボ・パーティでしていきたいのは、子どもたちが
「違いがあることはおもしろい」「人とつながることは楽しい」
と感じられる場所づくりです。
物語を中心にしたテーマ活動では、同じお話でも感じ方や考え方が一人ひとり違います。
その違いを言葉にして伝え合い、すり合わせながら、みんなで物語の世界をつくっていく経験を大切にしています。
幼い頃から海外でさまざまな文化や価値観に触れてきた経験から、言葉は単なるスキルではなく、自分の思いや考えを支え、世界とつながるための大切な土台だと感じています。
英語という一つの表現方法を通して、相手と向き合い、自分の気持ちを伝えようとする力を育てていきたいです。
物語の中で登場人物の気持ちに寄り添い、挑戦や失敗を重ねる中で、将来、文化や育った環境の違う人と出会ったときにも、違いを楽しみながら人と向き合える、そんな力の芽を育てる場を、これからもラボ・パーティでつくっていきたいと思っています。
どんな方にラボ・テューターをお勧めしたいですか?
子どもたちに、人との温かいつながりをたくさん経験してほしいと思っている、子育て中の方にこそ、ラボ・テューターをおすすめしたいです。
ラボ・パーティでは、物語や仲間との関わりを通して、子どもを一人の人として尊重する視点を学ぶことができます。
その学びは、テューターとしての活動だけでなく、自分自身の子育てにも大きく生かされていると感じています。
また、物語が好きで、知的好奇心を持って新しい世界に出会うことを楽しめる方なら、子どもたちと一緒に成長していく喜びを味わえると思います。
決まったやり方にとらわれず、自分なりのスタイルで子どもたちと向き合いながら、英語や言葉の楽しさを伝えていきたい方にとって、ラボ・テューターはとても心強い居場所になるはずです。